さて、フィンランド公共放送Yleの夜8時半のニュース番組(参考サイト: Yle Uutiset 20.30 | TV | Areena | yle.fi )で報道されていた主要ニュース一週間分(7月1日~7日)です。
毎回ニュース番組のオープニングで、まずその日の主なニュースがいくつか流れます。今回は、それら最初に流れたニュースから最初の3つだけをピックアップしました。
加えて、日本に関わるニュースも書いておきました。この週は、皇太子夫妻が来芬しましたし。
毎度のことですが、フィンランド語で報道されたニュースをうまく訳せなかったり説明できないことも多いです。もとのニュースが、くうっけりの解釈入りでゆがんでしまっているかもしれません。それから時に、私見も書いています。ご了承くださいませ。
2019年7月1日(月)
欧州連合首脳会議中断 続きは翌日に持ち越し
欧州連合のトップ人事選出で合意が得られず中断。協議は翌日に持ち越すことに。
欧州中央銀行のチーフエコノミストをインタビュー
今年6月に欧州中央銀行のチーフエコノミストの任に就いたフィリップ・レーン氏が、フィンランド銀行主催のセミナー参加のために来芬。その機会に、公共放送Yleが彼をインタビューしたもよう。
- 欧州中央銀行には必要があれば経済を促す手段はある
- マイナス金利が続いているが、いずれ、マイナス金利の時代は終わる
…などなど、他にもいくつかの話題があがっていたけれど、以下省略ということで…😓
アシッカラ サマー地方自治体長を雇用
フィンランドに、アシッカラという名の地方自治体があります。そこではこの夏、フィンランド国内では初めて、「サマー自治体長(日本でいう市長とか町長とかのレベルの、夏の間だけの役職)」を雇用しました。
夏には、本来の自治体長さんは夏季休暇をとりますから、その間の代理人。…とはいっても、最終的な自治体長としての義務・権利はないらしい。会議に出席したり、市民や企業と懇談したりするということなので、自治体の政治と市民とを近づける役割になるのかな。それから、夏の間の代理自治体長さんを募集・雇用すること自体が、若い世代に自治体の政治に関心をもってもらうための手段のひとつでもあるようです。…なかなか面白い取り組みですよね。
日本が去年国際捕鯨委員会から脱退したこと、クジラの資源量は十分に復活していると日本が判断していること、自然保護団体はそうは考えていないということなどが伝えられていました。それから、画像のテキストに、日本ではクジラ肉の消費が減少しているとありました。
夏には、本来の自治体長さんは夏季休暇をとりますから、その間の代理人。…とはいっても、最終的な自治体長としての義務・権利はないらしい。会議に出席したり、市民や企業と懇談したりするということなので、自治体の政治と市民とを近づける役割になるのかな。それから、夏の間の代理自治体長さんを募集・雇用すること自体が、若い世代に自治体の政治に関心をもってもらうための手段のひとつでもあるようです。…なかなか面白い取り組みですよね。
日本 商業捕鯨再開
このニュースはさらっと流れただけです。(映像→https://areena.yle.fi/1-4559072?seek=725 リンク先の画像をクリックすると該当箇所から再生されます。尚、再生できるのは放送日から30日間のみ)日本が去年国際捕鯨委員会から脱退したこと、クジラの資源量は十分に復活していると日本が判断していること、自然保護団体はそうは考えていないということなどが伝えられていました。それから、画像のテキストに、日本ではクジラ肉の消費が減少しているとありました。
2019年7月2日(火)
EU首脳 トップ人事で合意
この時点のニュースでは、トップ人事の候補者で首脳らが合意したいう話。まだ最終的な決定ではないようです。
今回のEUトップ人事の選出は、なかなか合意がえられず、いつになく荒れたみたいです。
中央党の党首選の2名の候補 ほぼ対等の支持率
フィンランド中央党の党首選が今年9月にあります。その党首選に、今のところ2名が立候補。党員らに、次の党首として誰を支持するか聞いたところ、どちらもそれぞれほぼ同じぐらいの党員の支持があったというニュース。
ちなみに、立候補者の一人は四十歳代の男性、もう一人は三十歳代の女性です。
香港デモ 暴動の余波
前日の暴動のあとの様子が報道されていました。街の様子や市民へのインタビュー、そして中央政権の反応などがとりあげられていました。
秋篠宮さまと紀子さま 来芬
日本とフィンランドの国交100年を記念しての4日間のフィンランド訪問。この日は初日で、最初に国立博物館を訪問されたとのこと。
映像では訪問の様子や、日本ファン(?!)のフィンランド人らへのインタビューが紹介されていました。
尚、皇太子ご夫婦は、記者らのインタビューには応じないと伝えられていたようです。こういう訪問ではそれが普通なのかな。
2019年7月3日(水)
EUトップ人事 議会は複雑な反応
新議長は決まったようだけれど、特に注目されている欧州委員会委員長と欧州中央銀行総裁については、候補者が議会に提示された段階のようです。最終的な決定はまだ先…
移民救助船のドイツ人船長 釈放
救助した移民らを乗せた船をイタリアに着岸させたドイツ人船長が拘束されました。その翌日のこの日、釈放されたとのこと。
イタリアの内務大臣はこのことにかなりご立腹の様子で、ビデオでまくし立てておりました。…あんなこと公に言ったら、お国によっては辞職しざるを得なくなるんじゃないかと思うけれど、イタリアはそんな心配はいらないお国柄なのかなあ。
ところでこの船長さんは、脅迫の嵐のため、現在どこぞに身を隠しているそう。
コンゴ民主共和国のエボラ流行 いまだ収束せず
2000人以上が感染し1500人余りがすでになくなっているというコンゴのエボラ流行。そこでの国境なき医師団の活動に参加し、最近フィンランドに帰国した疫学者がインタビューされておりました。
今回のエボラ流行もかなりのものだけれど、5年ほど前の西アフリカでの流行時に比べれば、対処はよくなっているといいます。西アフリカでは一万人以上が亡くなったそうですから。
流行の現場では、数万人に対し予防接種も行い、病気に関する正しい知識の拡散にも務めてきたそう。流行収束への希望はあるとのことでした。
秋篠宮さまと紀子さま クルタランタを訪問
このニュースはさらっと流れただけです(映像→https://areena.yle.fi/1-4558986?seek=780 リンク先の画像をクリックすると該当箇所から再生されます。尚、再生できるのは放送日から30日間のみ)。
クルタランタは、フィンランド南西部のナーンタリ市にある、大統領の夏の別荘があるところ。皇太子ご夫婦は、この日、大統領ご夫妻を訪ねたわけです。
そのあとこの日は、ナーンタリ市隣のトゥルク市にある大聖堂とお城も訪問したそう。
ムーミンワールドもクルタランタに近いのだけれど、そこには訪問されなかったようです。とある地方紙によれば、皇太子ご夫妻が急に訪問することになっても問題がないように、ムーミンランドではそれなりの心の?!準備はしていたんだそうですが。
2019年7月4日(木)
中央党の政党支持率 大きく落ち込む
かつては第一政党だったこともあるフィンランド中央党。最近の調査では、政党支持率が11%台まで落ち込みました。かつてないほどの低迷です。
Metso minerals と Outotec が合併し Metso Outotec社に
鉱山用機器を扱う大企業となるもよう。
ピザ店営業者ら Pizza-Onlineサービスを批判
「ピザ・オンライン」というサービスがあります。インターネット経由でピザを注文、そしてそれが宅配されるというもの。
どうやら、その「ピザ・オンライン」が提供しているのはサービスのみ。ピザ店営業者らとそれぞれ契約し、ピザはそこから宅配。「ピザ・オンライン」はピザ販売のマージンを受け取るという仕組みらしい。
で、そのマージンがなかなか大きいみたい。そうすると、その分ピザ店の取り分が少なくなる。それでも、「ピザ・オンライン」の市場が大きいので、ピザ店営業者は契約をやめるわけにはいかない。…ほんとにいろいろ大変みたいです。
一方で「ピザ・オンライン」のサービスを提供している会社は、毎年収入を伸ばしているもよう💦
2019年7月5日(金)
欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長 次期委員長候補者の人選プロセスを批判
フィンランドはこの7月から欧州連合理事会議長国。その関係で、委員長も含め欧州委員会のメンバーらが来芬していました。
そんな中での委員長の談話の中のひとつが、次期委員長候補の人選プロセスに関しての批判だったようです。
国連人権当局 政権反発者らの死や彼らに対する拷問についての調査をベネズエラに要求
これは国際的にニュースになっているはず。日本でも報道されていますよね、きっと。
スポーツ界の男女平等?
この頃、スウェーデンでは女子サッカーワールドカップで盛り上がっておりました。スウェーデンチーム、なかなかいいところまでいったんですよね。最終的には3位だったみたいです。
こんなにがんばっているスウェーデンの女子サッカーですが、女子サッカーに回ってくる資金は、男子サッカーにに比べるととんでもなく少ない。
国のリーグで活躍する女子サッカー選手の平均月給は約1000€、一方男子はその約10倍だそう。
これ、女子サッカーワールドカップでスウェーデンチームが活躍してきたからこそ、浮上してきた話題なのかも。
そういえばフィンランドでも、スポーツ界での男女の経済的な不平等さについて、しばらく前に話題になっていました。フィンランドではアイスホッケーがきっかけでした。アイスホッケーのワールドカップでメダルを獲得するぐらいに練習・活躍していても、女性の場合は、それでは食べていけないぐらいの収入しか得られないって。
男女平等が進んでいるイメージのある北欧でもこれですもんねえ。これから少しずつでも変わっていけばいいのですが。
2019年7月6日(土)
西部フィンランド 農家の設備投資増加
今、大きな設備投資をする農家が増えています。特に100万€以上の大規模なものが今までになく多いとのこと。
今どき、小規模ではやっていけないという実情もあるのだろうし、金利が安いことも関係あるのかな?
ただ、地域によって差があるみたい。盛んに設備投資が行われているのはフィンランドの西部。フィンランドの東部の方はそうではないようです。
欧州連合 加盟国らに規則厳守を促す
欧州連合に加盟しているからには、条約にもある基本的な価値観は共通でなければならないはずなのだけれど…
ハンガリーとかポーランドとか、法治国家にあるまじき政治が行われているもよう。フィンランドは議長国として、条約順守と補助金配分とを関連付けることで、そのような国に厳しく対応していく所存。
カリフォルニアの地震 一週間は余震が続く予報
今回は、最初の大地震よりも翌日の大地震のほうが規模が大きかったみたいですね。
2019年7月7日(日)
ギリシャ総選挙 野党中道右派 勝利の見込み
ニュースが報道された時点ではまだ結果は出ておらず、出口調査によるものでした。
失業者のアクティブモデル 今以上の手当カットの予定なし
失業者がもっと積極的に職に就くようにと作られたのがアクティブモデルというもの。すご~く大ざっぱにいうと、ちゃんと求職活動をしていることを示さないと手当を減らしますよ、というもの。
この制度、いろいろ問題があるようで、かなり不評をかいました。でも、代替の制度がまだないので、アクティブモデル制度がすぐになくなることはありません。今後、どのように制度を改正していくのかはわかりませんが、今以上に手当てがカットする予定はないと、担当の大臣さんが言っておりました。
DJ文化 黄金時代
今、DJとかナイトクラブが流行ってるそうです。フィンランドのDJらは、国内だけでなく国外でも活躍しているんだとか。
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