このシャワー、洗面台(手洗い台)の蛇口とつながっております。蛇口を開けた状態でハンドシャワーのレバーを押すと、水の流れが洗面台の蛇口からそのハンドシャワーに切り替わるという仕組み。
用途は多分ウォッシュレットと同じだろうと思いつつ、特に誰かにたずねることもなく、二十数年が過ぎ去ったのですが…
今年の夏、やっと真相?!を知ることができました。フィンランド新聞 Helsingin Sanomat( Uutiset | HS.fi )のニュースサイトにあった記事のおかげです。(フィンランド語OKの方は、このブログでなく、直接もと記事を読むことをお勧めします)
フィンランドのトイレにあるハンドシャワーは、1968年に発売されました。つまり今年は50周年!
1960年代っていうと、生活水準がどんどん向上していった時期。郊外住宅の建設も進められていました。(…というのは、フィンランドでのことですが、日本とも重なるものがありますね。)
生活の向上を感じさせる設備、例えば、他のヨーロッパ諸国にあるようなビデをトイレに設置したいところだけれど、フィンランドでは住宅面積をそんなものに割く余裕はない。それで考え出されたのが、ハンドシャワータイプのビデ。
最初は販売が伸びなかったそうな。でも、今風の蛇口(レバー式)が広がり始めると、TVコマーシャルなどの甲斐もあって、急速に普及。今は、ほぼどこに行っても見ることができるんじゃないでしょうか。
さて、このハンドシャワーを国外にも普及させようという試みがあったそうなのですが…
全くうまくいかなかったのだとか。中央ヨーロッパにはもともと別のビデ文化があるし、日本は便器そのものに装置付いてるし…。発想があまりにもフィンランド的?!すぎて、北欧にさえ普及しなかったってことです。
その代り、アラブ諸国には広がったんだそうですよ。ただし用途は全然違う。モスクに入る前に、足を洗うために使うんですって。ところ変われば…ですね。
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