この景色を見ながら、はるか昔を想像するのが好きです。今は目前に畑が広がっていますが、大昔はそこは海。そして、この小高い岩山は島でした。
そしてここに、大昔の人はお墓を作りました。
こんな石を積み上げた古墳があるのはこの小山だけではなくて、フィンランドの南部の海岸に近い小高い丘のあちこちにあるそうです。
この古墳は、フィンランドの青銅器時代(紀元前1500年~紀元前500年)につくられたもの。形も崩れてはいるし、お墓の真ん中に木が育っていたりもします。でも、3000年ぐらい前に積み上げられた石の山が、それなりにちゃんと残っているというのがすごいと思うのです。
お墓の前に立って、そこから見える景色を写真に撮ってみました。
小山の頂上地点よりも数メートル奥まっている場所で、現在は数本の木々で視界が遮られてはいますが、やはり、眺めのいい場所であることに変わりなく、お墓の場所をよく選んだものだと感心させられます。
この小山をおりて反対側に行くと、岩山と岩山に挟まれた谷間があります。数千年前には、この谷間も海だったのでしょう。
そんなことをあれこれ考えながら散歩した、のどかな日曜の午後でした。