きっかけは、熟したラズベリーの実を、私がオモのお墓に供えたことでした。それを夫にとても不思議がられまして…
オモが好きだったものをお墓に供えるというのは、私の感覚ではごくごく自然のこと。今までそれをしなかったのは、野鳥や野生動物に来られると困るから。でも、ラズベリーだったら困るほどのことにはならないだろうと、オモのお墓にちょっとだけ置いたのでした。
その後、夫と話していて気づいたんです。「故人に供え物をする」という概念が、夫にはないということに。
そういえば、フィンランドのお墓で、墓碑の前に、キャンドル以外の何かが置かれているのを見たことがない。墓碑の前にあるのは、大概は花でしょうか。それも切り花じゃなくてちゃんと植えてある。
考えてみれば、亡くなったばかりの人へ何かを供えるというのもない。義父母のお棺にも特に何も入れていないし、お葬式で供えたのは花オンリー。
もしかして、夫だけじゃなくて、フィンランド人全般に「故人に供え物をする」という概念がないのかな…?
ところで、オモを埋葬したのは庭の一角です。墓碑代わりに石を置き、その周りにナデシコとラベンダーを植えました。その後、コスモスとハナビシソウの種も蒔き…
写真は、いちばん最初に咲いたハナビシソウの花。
さて、オモに供えたラズベリーがその後どうなったかというと…
いつの間にか消え去りました。オモが食べてくれた?…はずはない。きっと野鳥が食べたのでしょう。今回は野鳥が立ち寄ったあとは残っていなかったけれど。やっぱり、フィンランド方式にのっとって、お供え物は置かないほうがいいかな。野鳥とかがオモのお墓によってきちゃうといやだし。
オモは「花より団子」タイプだけれど、これからはお花で我慢してもらうことにします😢