これがその魚たち。フィンランド語では siika(シーカ)と呼ばれています。
サケ科の淡水魚なのですが、フィンランド周辺だと海にも生息しています。
そもそもバルト海って、大洋と比べると、塩分濃度がとっても低いらしいんですよ。大洋の塩分濃度は3%以上のこともあるけれど、バルト海の場合0.5%もないんだとか。だから、フィンランド近海に生息している魚と湖や川に生息している魚って、同じ種類のものが多いんです。要するに、フィンランド近海では淡水魚が生息できるということ。
フィンランドとその近海に生息するホワイトフィッシュに関していえば、一生海で暮らす個体群あり、大部分は海で暮らすけれど産卵の時だけ川にのぼる個体群あり、川で一生を過ごす個体群あり、湖で一生を過ごす個体群あり…ということで、なかなか多様なようです。
上の写真のホワイトフィッシュは、産卵の時に川にのぼる個体群のもの。この個体群は非常に個体数が減っているそう。それで、人工孵化させて稚魚をそだてて放流する、なんてことが手掛けられているんだとか。
先日、そういうことをしている人に誘われて魚卵を取り出す手伝いに行ってきた夫が連れて帰ってきたのが、写真の3匹のホワイトフィッシュなのでした。魚卵を採るために捕獲され、卵を絞り出された子たちです。あ、でも1匹だけはまだ卵が入っていました。卵を絞り出すことができなかったんだそうです。まだちょっと未熟な卵だったということらしい。
ところでこのお魚、ホワイトフィッシュといわれるだけあって、サケ科といえども魚肉にはあのサーモンピンクの色合いはありません。生の魚肉はややピンクがかってはいるけれど、焼くと白いです。でも、サケ科の魚ですからね、おいしいですよ。
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