フィンランドでの日常生活を綴っています。

日曜日, 7月 26, 2015

自家製ビールを作る

event_note7月 26, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
フィンランドのスーパーの棚には、日本ではあまり目にしないようなものもいろいろ並んでいます。以前紹介した viili もそんな中の一つ(関連記事:Viili という乳加工品)。そして、これもきっとそうですね。


ライ麦の麦芽です。



このライ麦麦芽を使って、自家製ビールを作りました。

ビールといっても、アルコール分はほとんどありません。食事の時の飲み物として、レストランのランチや、さらには学食なんかでさえも提供されている、フィンランドではごく日常の飲み物です。

自家製ビール
(参考レシピ:Laihian Mallas社のHPより Kotikalja

① ライ麦麦芽3㎗砂糖2㎗を、大きめの容器に入れる
(ここでは10ℓの鍋使用)


② 水5ℓを沸騰させ①に入れる
(ぶっかけるだけ。混ぜる必要なし)

③ ②を自然に冷まし、37℃ぐらいになったところで、生イースト小さじ半~1を溶かし入れる
(最初、容器からすくった少量の液にイーストを溶かす…
そうすると全体に混ぜやすい)

④ ③を丸一日暖かい部屋に置いておく


⑤ ④を濾して、瓶詰する
(ラム酒の空き瓶を利用。できたビールは約4ℓ)


⑥ ⑤を冷暗所に保存
翌日から飲むことができる



夫の要望もあって、この夏は何度となく作っています。

毎回同じように作っているつもりなのに、微妙に味が違うんですよ。
さらに、作ったばかりか、作ってから日がたっているのか…それによっても味が違う気がします。


ここでは2㎗の砂糖を使いましたが、レシピによっては2.5㎗の砂糖を入れるというものも。

糖分が増える分、それはそれで美味しくなりそうな気がします…が、それでなくても糖分とりすぎになりがちな日常です。味の違いを試してみたいところではありますが、やめておきます。この、2㎗の砂糖でも、甘さは十分ですし。

*****

フィンランドに来たばかりのころは、この自家製ビールを美味しいとは思えませんでした。でも今は、美味しいと思って飲んでいます。

美味しいとか美味しくないとかっていうのには、慣れもあるのかな?

火曜日, 7月 21, 2015

ワイルドストロベリーを使ってお菓子を焼く

event_note7月 21, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
庭で採れたワイルドストロベリーを使って、お菓子を焼きました。

ベリーのタルト
(元レシピ:P. Immonen, A. Liimatainen, P. Palojoki著
『Hyvää pataa』よりMarjapiiras

① タルト皿にバターまたはマーガリンを塗っておく。
(溶かすの面倒だったから、戸棚にあった菜種油を使った。邪道??)
オーブンを200℃にセットして温めておく。

② 室温でやわらかくなったマーガリン100g砂糖0.5㎗を加えて泡だて器で混ぜる。
混ぜ合わせながら玉子1個を加えて、さらによく混ぜる。

③ 小麦粉2㎗ベーキングパウダー小さじ1をよく混ぜ合わせ、
②に加えてへらで切るようにして混ぜる。

④ ③の生地をタルト皿の底・縁にのばし、
その上にベリー3㎗(今回はワイルドストロベリー)を均等に広げる。


⑤ Kermaviili2㎗(一種のサワークリーム。代用品としては、サワークリームとクレームフレーシュを半々で混ぜる、あるいはプレーンヨーグルトを使う…いずれも国外に住むフィンランド人の知恵)に、
玉子1個砂糖大さじ1~2Vanilliinisokeri小さじ1(バニラの風味の付いた砂糖)を加えてよく混ぜる。

⑥ ベリーの上に⑤を均等にかける。



⑦ 200℃のオーブンで約30分焼く。
(うちのオーブンでは今回25分で写真の状態に焼きあがった)


見かけはいまいち…いつものことです。
きれいに上手に形をつくるとか、とっても苦手なんです。

味の方は…
このレシピには、ワイルドストロベリーよりもブルーベリーの方が合う気がしました。
でも、そのへんは好みの問題かな?

夫は、おいしいと言って、喜んで食べていましたよ。
もっとも、うちの夫はワイルドストロベリーが大好きなうえに、甘いものなら何でもおいしいという人なので、この人の味覚もあてにはなりません。


このレシピ、辞書を片手に直訳すると「ベリーパイ」のレシピなんですが、日本語でいう「パイ」ではないですよね。こういうお菓子って「タルト」?それとも「ケーキ」?それとも、別の名前があるのかな?

*****

日本にいたときは、焼き菓子を作ることなどほとんどありませんでした。でも、お菓子作りの本とかは好きで、よくながめていたものです。

で、本にはよく書いてあったんですよね、バターの風味がとばないように湯せんでとかしなさいとか、粉は2~3回ふるって、とか、分量はきっちり量りましょう、とか…

だから、お菓子作りって、すご~く手間のかかることのように思えて、なんとなく敷居が高かったんです。


フィンランドで生活するようになってから、だいぶ意識が変わりました。こっちの人たちのお菓子作りって、なんともおおらかというかなんというか…

それにならって、くうっけりのお菓子作りもおおらかというか大雑把というか…いつまでたっても上達いたしませぬ。

月曜日, 7月 20, 2015

ヤネバンダイソウの花

event_note7月 20, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
フィンランド語で mehitähti と呼ばれている植物群があります。無理して日本語にすれば「多肉星」?? 星状をした多肉植物…Sempervivum属…の植物を一般に mehitähti と呼ぶようです。

その中でもフィンランドでよく目にする…うちの庭にも生えている(といっても野生じゃなくて、種から育てて植えたもの)…のは kattomehitäti(Sempervivum tectorum ヤネバンダイソウ)という種類らしい。


そのヤネバンダイソウの、特に大きく育った2つの株の中央がこんもり盛り上がってきたことに気づいたのは、先月末のことでした。




その後、このこんもり部分はさらに成長して、


蕾がたくさんつきました。



そして昨日、ついに一つが開花。




花をつけてくれる株が毎年あるわけではないので、すごくうれしいです。

日曜日, 7月 19, 2015

クマコケモモの移植

event_note7月 19, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
クマコケモモを、近くの森林の所有者から許可を得ていただいてきました。

(フィンランドでは、ベリーを摘んだりキノコ狩りをするのには、森林所有者の許可は必要ありませんが、今回みたいに植物を根っこごと取る時には、その森林の所有者の許可が必須です)


この植物、フィンランド語では sianpuolukka…「ブタのコケモモ」です。

コケモモに似た赤い実は、毒はないけれど粉っぽくておいしくないそうです。そんなまずいのはブタぐらいしか食べないよ…ってことでつけられた名前でしょうかね?


うちの庭には野草は多いのだけれど、クマコケモモは生えていません。クマコケモモって珍しい植物ではないはずなんですけど。単に、生育に適切な土地ではないからなのかな。


でも、庭の一角がクマコケモモで覆われたら素敵かも…

そう思うようになったのは、しばらく前近くの小山を散歩中に、こんなクマコケモモを見たからです。


ちょっと見にくい写真ですが、岩の上から写真のほぼ中央に渡って見える緑が、全部クマコケモモなんです。


クマコケモモは根っこごと掘り出せば、簡単に移植できるだろうと思ったのですが…

根っこごと掘り出すってことが、実はとっても困難な植物でした。

地面に這いつくばったように生えているということは知っていましたが、あんなにも長く茎(根?)が伸びているとは。

この写真にもその一部は写っていますが


茎(根?)はずっとずっと長く、1m以上何っていうのがざら。そして結局、根っこの先端までは取れずに、全部途中で切れてしまったのでした。

そんなわけで、ちゃんと根付くかどうか分かりませんが、とりあえず植えました。

土曜日, 7月 18, 2015

カササギの鐘

event_note7月 18, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
以前紹介した「鶴の鐘」や「猫の鐘」の他にも、フィンランド語で「○の鐘」という名がつけられている植物がいくつかあります。

これもその中の一つ。


Harakankello(Campanula patula ホタルブクロの仲間)…「カササギの鐘」です。

この「鐘」は、「鶴の鐘」や「猫の鐘」よりも細長い形。


フィンランドの野草の名前には、これらのように動物名がついているのがいろいろあるので、すごく親しみやすいし覚えやすい。

親しみやすい名前だから野草が身近に感じられるのか、野草が身近だから親しみやすい名前が付けられているのか…どちらなのでしょう?

金曜日, 7月 17, 2015

猫の鐘

event_note7月 17, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
この植物、あまり生えてほしくないところに生えているので雑草といえば雑草なのだけれど、毎年きれいな花をつけてくれるので、取るに取られず…


それだから、うちの庭には野草がはびこっているのでしょうな。


Kurjenkello(関連記事:鶴の鐘)によく似ていますが、ずっと小さい花です。


フィンランドでは kissankello(Campanula rotundifolia…ホタルブクロの仲間 イトシャジン?)と呼ばれている植物です。そのまま訳せば「猫の鐘」という名前。

鶴より猫は小さいですからね、使う鐘も鶴よりも小さいのでしょう。

木曜日, 7月 16, 2015

ワイルドストロベリーの収穫

event_note7月 16, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
庭に、他の野草とともに勝手に生えてくれているワイルドストロベリーです。


水はけがよく比較的乾燥した場所に生えているので、雨の少ない夏だと集め甲斐のないぐらいに小さい実しかなりません。

でも今年は雨が多く、それなりに大きい実(とはいっても大きいものでも1㎝ちょいといったところ)をつけています。

熟している実がたくさん目についたので、収穫してみました。イチゴ畑のイチゴを収穫するようなわけにはいきませんが、それでもこれだけ集まりました。


だいたい3dlぐらいありそう。焼き菓子の材料にちょうどよさそうです。

水曜日, 7月 15, 2015

今年最初のアンズタケ

event_note7月 15, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forum2 comments
夏といえど、涼しい(時に肌寒い)日々が続いているフィンランドです。

*****

場所によってはもうキノコ狩りが楽しめる…そんなニュース記事を目にしました。
そんなことを知ってしまったら、もうキノコ狩りに行くしかありません!

まだ時期的には早いので、このあたりではどんなもんかと思いましたが、ありました!!
黄色い頭がたくさん出ているのわかりますか?アンズタケです。


今回は、アンズタケがこんなふうに群生している場所を、いくつか見つけることができました。…が、ほとんどがまだとっても小さい。

それでも誘惑には勝てず、群生しているそれぞれの場所から、大きめのものを1~3個ぐらいずつ頂いてきたのでした。いっぱい生えているから許されるよね。

そんなわけで、収穫量は少なかったのですが


アンズタケの初物を味わうことができました。

*****

散歩がてらのキノコ狩りではなく、キノコ狩り自体が目的で出かける時は、オモはお留守番です。歩道どころか獣道さえないような場所を歩くのが、オモは苦手なので。

留守番中はきっと、こんな姿で寝ているんでしょうな。




鶴の鐘

event_note7月 15, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
この時期に開花する野草の中で、特にお気に入りの花です。


フィンランド語名は kurjenkello(Campanula persicifolia ホタルブクロの仲間)。「鶴の鐘」という意味。


今年は庭の一角だけじゃなく、庭のお隣さんである長年休耕地となっている畑にも広がって、たくさん咲いてくれているのがうれしい。


野草といえど、花はなかなか立派です。直径4㎝ぐらいあるんじゃないかな。


日曜日, 7月 12, 2015

牡牛の目?!

event_note7月 12, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
雑草といえば雑草なのですが、夫がこの野草をいたく気に入っていて


我が家ではこの草の刈取りはご法度。

花の大きさや色は、タンポポに似ていますが、


背丈が60㎝ぐらいはあるでしょうか。


つぼみはこんなで


これが葉っぱ。


フィンランドでは、häränsilmä と呼ばれています。「牡牛の目」というような意味。

正確には harjuhäränsilmä(Hypochaeris maculata エゾコウゾリナの仲間)というらしい。

別に珍しい植物ではありませんが、かといって、どこででもよく見る、という植物でもないみたいです。

この野草の名前を知って、牛の目がどれぐらいの大きさだったか思い出そうとしたのですが、いまいち思い出せません。しばらく牛をみていないしなあ…

そうそう、目玉焼きのことも häränsilmä というんだそう。辞書をひいて知りました。

土曜日, 7月 11, 2015

モミの木の移植

event_note7月 11, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
庭に勝手に生えてくれたモミの木(関連記事:モミの木)の生育があまりにもよく、この調子だと数年後には、隣に生えている木の邪魔になるんじゃないかと心配になりました。

そこで、少し離れた別の場所に移植しました。大きくなってからじゃ大変ですから。


この場所でも元気に育ってくれるかな…

金曜日, 7月 10, 2015

ナラの木の赤ちゃん

event_note7月 10, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
庭の丘の上に、小さい tammi (Quercus robur ヨーロッパナラ)が生えてきていることに気づきました。これもきっと、野鳥からのプレゼントでしょう。

まだとっても小さいです。今年芽を出したばかり?


この場所の土壌はとてもうすいので、別な場所に移し替えることも考えましたが、適当な場所が思いつかない…

結局移植はせずに、この場所でこのまま見守っていくことにしました。ちゃんと育つのかな。

木曜日, 7月 09, 2015

野草の花

event_note7月 09, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
野草を眺めるのが好きです。

きちんとした花壇もいいけれど、様々な植物が雑然と生えているのもすごくいいなあって思うんです。


これらの白い花をつけているのは、、


フィンランド語で nuokkukohokki (Silene nutans マンテマの仲間)とよばれている植物だと思います。

このあたりでは在来種で、そこここに生えている植物のようですが、もう少し北に行くとそうでもないらしい。


花を近くで見ると…


野草の花って一般に小さいし派手さもないけれど、花壇の花にも劣らないぐらいきれいだと思っています。

月曜日, 7月 06, 2015

オウシュウマンネングサが満開

event_note7月 06, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
フィンランド語で keltamaksaruoho (日本語名:オウシュウマンネングサ)と呼ばれる植物の花がほぼ満開です。


庭に勝手に生えてくれるこの植物は、このあたりでは在来種だそう。

高さが1㎝ぐらいしかない小さな植物です。そんな小さな植物でも、花が一面に咲くととってもきれいだろうと思います。

残念ながら庭には、ここそこにマンネングサの小さな塊があるだけ。もっと繁殖してほしいところです。

それでも写真に撮れば、たくさんに生えているように見えるかな?


庶民の間で使われてきた様々な名称の中には、ketunsilmä というのもあるのだそう。「キツネの目」という意味です。キツネの目に見える?

鉄器時代の名残

event_note7月 06, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
庭に生えている野草の名前ぐらいは、少しずつ覚えたいものだと思っています。

すでに覚えたものもあるけれど、まだ知らない植物もたくさんあります。


そんな中で、ずっと気になっていながらなかなか名前を見つけることが出来なかった植物がこれ。


豪勢な花の付き具合です。一つひとつの花は小さいのですが。



でも、全部が全部豪勢なのではなくて、こんな可愛いのも。



そして、白いのだけでなく、ピンク印の付いたつぼみもある。



葉っぱはこんなギザギザです。



この植物の名前がやっとわかりました。フィンランド語で sikoangervo(Filipendula vulgaris…シモツケソウの仲間)というらしい。

フィンランド国内では、生育している地域が限られているみたいです。だから、すべての図鑑にこの植物が載っているわけではなかったのです。


この植物は、フィンランドの鉄器時代(←紀元前5世紀ごろから紀元後12~13世紀ごろ)の村や、バイキングの航路、拠点とかかわりがあるのだとか。だから、この sikoangervo が自生しているのは主に、フィンランドの南部・南西部の沿岸地方…昔の港の周辺らしい。どこにでも生えているというわけではないようです。

庭に生えている sikoangervo が、そういう背景と直接関係あるのかどうかは分かりません。でも、このあたりは昔は群島地域。sikoangervo は、庭にある丘(そのむかしは島だったこともあるらしい)に生えているので、鉄器時代の航路や人々の生活と関係があってもおかしくないはず…

真相は不明でも、鉄器時代には、人々が目の前の丘(島)に行き来していたんだと想像した方が楽しいので、そういうことにしておきましょう。

土曜日, 7月 04, 2015

虫の退治

event_note7月 04, 2015 editBy Kuukkeli (くうっけり) forumNo comments
(虫の写真有ります。苦手な方はご注意ください)

幾つかのグースベリーの株の中に、とりわけ虫に愛されている株があります。きちんと退治していなかったから、その株にすっかり居ついちゃったんでしょうね、きっと。

油断をしていると、気づかないうちにグースベリーの枝はこの状態になってしまっています。


葉っぱがすっかり食いつかされている…

犯人はこの子たちです。



フィンランド語で karviaispistiäinen…Nematus ribesii ハバチの一種?…とよばれる虫の幼虫。


薬品は使いたくないので、ひたすらつまんで取り除いていますが、問題は集めた虫たちをその後どうするか。

つぶして殺すのはいやだから、水を入れた容器に集めて溺れさせた後コンポスト行き、あるいは紙に包んで燃やしてしまう、さらに最近は、近くのアリの巣の上に集めた虫を落とす、なんていうことをしています。アリの巣の上に落とすと、アリたちはあっという間にこの虫たちを巣の中に運び入れるので。

どうするのが一番いいのかはよくわからないけれど、いずれの方法もむごいことには変わりはないですね。